MYSTAR-JAPAN: 03・食事・カーボカウントアーカイブ
現在IDDM☆MYSTARでは、比較的ポピュラーな食事に含まれる炭水化物量を割り出し、血糖の上昇傾向をイメージで表示してくれる「carbodata(カーボデータ)」という、スマートフォン(andoroid)用アプリの開発を行っています。
先日、ようやくβ版(評価版)が完成したのですが、前回のメルマガにて、現在皆さんが血糖測定の結果や炭水化物量の計算をどのぐらい血糖コントロールに活かしておられるかを質問するアンケートを実施させていただきました。
そして、内容的にはメルマガ読者に限定されるものではないので、私が運営するメーリングリスト「IDDM-Mailnet」でも、協力を呼び掛け、本日までに73名の方からご回答をいただきました(皆さん、お忙しいところご回答ありがとうございました!)
以下、その回答の結果 をお知らせしますので、ご回答いただいた方はもちろん、そうでない方も、是非結果をご覧になってみて下さい。
【血糖測定の実態および「カーボカウント」の利用状況についてのアンケート】
結果はこちらから・・・
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問1:あなたの性別は?
女性 36人
男性 35人
無回答 2人
コメント:今回、回答者の男女比はほぼ同数でした。
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問2:あなたの年代は?
12才未満 0人
13〜15才 1人
16〜20才 1人
21〜25才 1人
25〜30才 3人
31〜40才 27人
41〜50才 16人
51〜60才 11人
61〜70才 11人
71才以上 0人
無回答 2人
コメント:やはりメルマガ購読者は30〜40代に集中しているようです。そして、50〜70代の方も多いですね!
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問3:あなたの職業は?
学生
アルバイト・パート 6人
会社員(派遣・契約社員) 4人
会社員(正社員) 23人
専業主夫・主婦 10人
公務員 4人
自営業 6人
経営者・会社役員 2人
無職 7人
その他 7人
無回答 1人
コメント:正社員として働いている、という回答が最も多く23人でした。
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問4:1型糖尿病を発症してから
3カ月未満 0人
半年未満 2人
1年未満 1人
3年未満 9人
5年未満 10人
10年未満 14人
20年未満 18人
20年以上 18人
無回答 1人
コメント:読者の皆さんの発症年数は幅広い分布となっていますね。ただし1年未満の方は少ないようです。
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問5:最新のHbA1cは?
平均 6.2%
コメント:こっ、これはスゴイ…。皆さん、超優秀な血糖コントロールですね!(^-^)
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問6:1日のインスリン注射回数は?
1回 0人
2回 1人
3回 1人
4回 24人
5回 19人
6回 5人
7回 0人
8回以上 0人
インスリンポンプを使用 15人
無回答 8人
コメント:「4回」が多いのは、毎食前の超速効型と、持効型1回を打っている方が多いからと思われます。インスリンポンプ利用者もかなり多いですね。
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問7:1日の平均的な血糖測定回数は?
0回 2人
1回 1人
2回 7人
3回 9人
4回 21人
5回 8人
6回 8人
7回以上 9人
無回答 8人
コメント:「4回」が多いのは、毎食前と眠前に測っている方が多いからでしょうか。「7回以上」の方もしっかりいらっしゃいますね。
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問8:あなたは血糖測定の結果によって、食前のインスリンの単位数を調整することがありますか?
ほとんど調整しない 2人
あまり調整しない 1人
たまに調整する 11人
よく調整する 19人
いつも調整している 31人
無回答 9人
コメント:無回答の方を含めても約83%の方が、「血糖測定の結果によってインスリンの単位数を調整している」と回答されています。皆さんにとっては、もはや「当たり前」のことになっているようです。
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問9:あなたは食事のメニューや量によって、食前のインスリンの単位数や種類を調整することがありますか?
ほとんど調整しない 0人
あまり調整しない 0人
たまに調整する 11人
よく調整する 14人
いつも調整している 36人
無回答 9人
コメント:無回答の方を除くと、「食事によってインスリンの種類や量は調整しない」と回答した方は「0」です。殆どの方が、食事内容によってインスリンの種類と量を調整されていることになります。
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問10:あなたは血糖を測ってみて結果が高い時、インスリンを追加打ちして調整することがありますか?
ほとんど調整しない 1人
あまり調整しない 5人
たまに調整する 13人
よく調整する 21人
いつも調整している 24人
無回答 9人
コメント:高血糖の時の追加打ちによる調整も、約80%の方が実践しておられるとのこと。
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問11:あなたは「カーボカウント」を知っていますか?
ほとんど知らない 3人
あまり知らない 4人
どちらでもない 4人
だいたい知っている 32人
よく知っている 21人
無回答 9人
コメント:「カーボカウント」は、約3/4の方がご存じのようです。かなり広まってきていますね。
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問12:「カーボカウント」を知っている方にお訊ねします。
あなたは「カーボカウント」を実際に利用していますか?
【「知っている」59人:回答者73人】
ほとんど利用しない 4人
あまり利用しない 2人
どちらでもない 3人
だいたい利用している 29人
いつも利用している 21人
コメント:「カーボカウント」を「知っている」と答えた人のうち、実際に利用している人は約85%。こうなると立派な「実用品」ですね。
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問13:「カーボカウント」を実際に利用している方にお訊ねします。
「カーボカウント」はどうやって習得しましたか?(複数回答)
【「利用している」53人:回答者73人】
医師や医療機関で指導を受けて 12人
患者会のセミナーを受講して 24人
友人・知人から教えてもらって 4人
本やインターネットなどを自分で調べて 37人
前からやっていたことがカーボカウントだった 8人
その他 3人
コメント:これは回答がバラつきました。医師や医療機関が推進しているのではなく、「自分で調べて」の回答がいちばん多くなっているのが特徴的・示唆的ですね。
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問14:「カーボカウント」を利用していない方にお訊ねします。
「カーボカウント」を利用しない理由は何ですか?(複数回答)
【「利用しない」13人:回答者73人】
方法がよく分からないから 9人
興味はあるが面倒そうなので 6人
医師に相談したら止められたので 0人
友人・知人から難しいと聞いたので 0人
実際にやってみて低血糖・高血糖で失敗したので 0人
実際にやってみて体重が増えたので 0人
その他 4人
コメント:「方法がよく分からない」が9人、「興味はあるが面倒そう」が6人となっています。逆に、この2点がクリアできれば、カーボカウントを利用してもらう可能性は低くはないでしょう。
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問15:「カーボカウント」を利用している方にお訊ねします。
「カーボカウント」を導入して、血糖コントロールはよくなりましたか?
【「利用している」52人:回答者73人】
まったくよくならない 0人
あまりよくならない 0人
どちらでもない 13人
まあまあよくなった 22人
非常によくなった 17人
コメント:「まあまあよくなった」「非常によくなった」が約3/4ですが、「どちらでもない」が1/4となっています。皆さんの回答を見る限りでは、「血糖コントロールを必ず改善する方法」でもないようですね。
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問16:「カーボカウント」を利用していない方にお訊ねします。
食事に含まれる炭水化物量が正確に分かれば、血糖コントロールはよくなると思いますか?
【「利用しない」20人:回答者73人】
まったくよくならないと思う 1人
あまりよくならないと思う 0人
どちらでもないと思う 1人
まあまあよくなると思う 15人
非常によくなると思う 3人
コメント:否定的な方が1割おられますが、9割の方が「食事に含まれる炭水化物量が正確に分かれば、血糖コントロールはよくなる」と回答されています。カーボカウントが「よく分からない」「面倒そう」と評価されるのは、炭水化物量の正確な推定が難しいから…というのは間違いなさそうですね。
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問17:スマートフォン用のカーボカウントアプリがあれば、
「カーボカウント」を積極的に利用しようと思いますか?
まったく利用しようと思わない 5人
あまり利用しようと思わない 7人
どちらでもない 18人
まあ利用しようと思う 22人
かなり利用しようと思う 13人
無回答 8人
コメント:ここは「どちらでもない」が多くなるなど、肯定と否定に回答が割れてしまいました。自由回答欄の内容を参考にすると、「現在スマートフォンを持っていない」「パソコンで利用できるなら使ってみたい」など、「使うための環境がない」ことが主な理由のようです。その辺り、十分な配慮ができず済みません…。でも、まず最初にAndroidケータイを選択したのには、訳があるのです。
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問18:スマートフォン用のカーボカウントアプリが無償提供された場合、使い勝手の評価や、データの収集に協力してもよいと思いますか?
まったく協力しようと思わない 5人
あまり協力しようと思わない 2人
どちらでもない 15人
まあ協力しようと思う 21人
かなり協力しようと思う 22人
無回答 8人
コメント:これも問17と同様、現在スマートフォンを持っていない人は協力しようがないので、傍観するしかなく、困惑されているようです。
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問19:今回のアンケート、スマートフォン用アプリ「carbodata」、あるいは「カーボカウント」について、ご意見・ご要望・ご注文・ご質問などがあればご自由に。
先ず、carbodataへの期待から。
○より幅広いメニューの炭水化物量が掲載されていると助かります。
○このようなアプリがあれば、自らがカーボカウントを学ぶための動機付けになると思います。
○まだスマートフォンは持っていないが、アプリの使い勝手がよければスマートフォン導入を検討したい。
○今はスマートフォンは持っていないが、持つようになればアプリを利用したい。
○医師からは「自分で調節して構わない」と言われてるので。食品のカーボがひと目で分かるアプリがあったらいいなと思います。
○カーボカウントは1型糖尿病だけでなく、2型糖尿病の食事療法でも有効なので、こういったアプリが普及すると、糖尿病患者のQOLが格段に向上すると思います。
一方、厳しいご意見も頂戴しています。
×スマートフォンにする予定がないからあまり興味が湧かない
×スマートホンでなければならないのでしょうか?
×iPhoneでは使えないの?
×スマートフォンは持っていません。
×重いアプリなら要りません。
そして、これ以外にも実にさまざまなご意見・ご質問を頂戴し、本当にありがとうございました。
それでは、今回この食事に含まれる炭水化物量を推計する「carbodata」をなぜスマートフォン用に、しかも「Android」を優先的に開発したのか、その理由を以下にお示しします。
【スマートフォン用に開発した理由】
・PC用ではなく、携帯電話用としたのは、外出時などであっても「いつも持ち歩くもの」なので。利用シチュエーションを選ばない。
・スマートフォン用のアプリケーションであれば、開発・更新・配布が容易なので、すぐに機能向上や改善が図れる。
・現在、携帯電話の販売比率のうちスマートフォンは既に50%を超えており、「携帯電話=スマートフォン」になるのは時間の問題なので。
・従来のケータイ(フィーチャーフォン)向けアプリの場合、機種やキャリアによる相違や制約が多いので。
【iPhone用ではなく、Android用アプリ開発を優先した理由】
・Androidケータイは、標準で「音声認識システム」が装備されており、音声による検索(つまりキー操作不要の検索)がすぐに実現できるので。
高齢者や視覚障害者の状況を考えると、こちらの方がより簡便な操作環境となる。
・単純に普及台数を比較した場合、iPhoneよりもAndroidの方が台数が多いので。
ただし、今後のcarbodataの利用状況などによって、iPhone用のアプリを開発することも当然視野に入れています。私自身、スマートフォンとしての総合的な使い勝手では、iPhoneの方にまだ一日の長があると考えていますので、その点に関してはどうぞご期待いただければと思います。
とにかく、もうcarbodataのβ版は完成していますので、このアプリケーションの有用性や利便性をどうやって・どのぐらい・いつまでに世の中にアピールできるかが勝負になってきます。1型糖尿病の皆さんをはじめ、糖代謝疾患に悩む多くの方にとっての福音となるよう、carbodataがリリースされましたら、是非実際に使ってみていただき、そして厳しくも温かいフィードバッ� �をいただけますよう、切に願うものです。
それでは皆さんのお手許にお届けできるまで、今しばらくお待ちください!
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